基本のスキンケア
清潔にする
赤ちゃんは新陳代謝が活発で、しかも汗っかき。ミルクをもどしたり、もちろんオムツ汚れもあります。
まずは汚れを落とすことが基本のスキンケアになります。汚れをきちんと落としてからスキンケアをする方が、効果もあがります。
洗うときはゴシゴシこすりすぎないこと、汚れを残さないこと、石けん分を残さないよう、しっかりすすぐことを心がけましょう。
石けん分が肌に残っていると、それが刺激になることもあります。低刺激性ですすぎ落ちのよい石けんを選ぶようにしましょう。
頭・おでこ・顔
新生児期は皮脂の分泌が活発です。とくに、おでこから頭にかけては脂っぽくなりがちです。しっかりとていねいに洗いましょう。
大泉門(まだ骨のくっついてないところ)をさわらないようにする必要はありません。手のひら全体で毎日ていねいに洗ってあげるようにしましょう。
皮脂がかたまったりして気になる場合は、一日一回は石鹸で洗って、後は微温湯で洗うようにします。
目や耳に石鹸が入らないようにしなければいけないと思って神経質になる必要はありませんが、石鹸の洗い残しは、かぶれや炎症の原因になりますので、泡をしっかり落とすことを心がけましょう。
首など関節のくびれ部分
赤ちゃんのからだは、くびれやしわがたくさんあります。指でくびれの奥まで洗ってあげるようにしましょう。ツメが伸びていると、赤ちゃんの肌を傷つけてしまうことがあるので気をつけて。
首の下を洗うときは、親指と人差し指をくびれにはさみ込み、やさしく後ろから前へ沿わせるようにして洗います。軽くあごを持ち上げるような感じをイメージするとよいでしょう。脇の下を洗うときは、肩の部分を持って腕を持ち上げるとしっかりとわきを上げることができます。
からだ
ゴシゴシこすりすぎないように注意しましょう。赤ちゃんの皮膚は、大人に比べて非常に薄いため、ちょっとした刺激で皮膚が傷ついてしまいます。やわらかい綿のタオルか手のひらで、やさしく洗ってあげましょう。
おしり・股
からだの中で一番汚れる部分です。とくにウンチは気がついたらすぐオムツを替えてあげるようにしましょう。男の子は、脚と陰のうの間、オチンチンの裏、陰のうの裏をていねいに洗ってください。女の子は、前から後ろ(肛門)の方向に洗います。大陰唇、小陰唇の間も、強くこすらずていねいに洗いましょう。おしりのくぼみも、注意してきれいに洗いたいところです。
風邪などひいて、お風呂に入れないときは、洗面器などにお湯をためて、おしりだけ部分浴をさせてあげるとよいでしょう。
女の子の陰唇より内側を洗うときは石鹸や洗浄料は要りません。お湯だけで洗うようにしましょう。
洗うときも同じですが、ゴシゴシこすりすぎないよう気をつけましょう。入浴後などで体全体を拭くときも、軽く押さえるようにして水気を拭き取ります。
関節部分の深いシワの中も、ていねいに拭いてあげましょう。
顔
顔を拭くときは、赤ちゃんが冷たくないよう38~40℃のぬるめのお湯でしぼった柔らかい綿のタオルを使います。拭く方向は、顔の内側から外側へ、下側から上側へ向けてなでるようにして拭きます。ゴシゴシこすってはいけません。拭いた後はかならず保湿してあげましょう。
授乳後の顔の汚れを拭くときは、湯か水でしぼったタオルで、汚れを含ませるように拭きます。汚れがひどい場合は、洗い流してから、その後保湿してあげます。
おしり・股
おしりの穴・まわりなどの汚れをきちんと拭くようにします。とくにウンチが残ったままになっていると、オムツかぶれの元になります。
男の子
入浴のときには、軽くおちんちんの包皮を剥けるところまで剥いて、中に白いカスのようなものがついていれば、湯だけで洗ってあげてください。そのままにしておくと、赤くなったりする原因になることもありますので、ときどき見てあげるようにするとよいでしょう。
女の子
拭く順序としては、1)おしり周辺を前から後ろ方向へざっと拭く、2)外陰部周辺をていねいに拭く、3)会陰部と肛門周辺を前から後ろに向かって拭く、です。
外陰部周辺については、お湯やベビーオイルなどで湿らせた脱脂綿や布などを使って汚れを拭き取ります。無理やり割れ目部分を広げて拭く必要はありません。陰部などのような粘膜部位には自浄作用がありますので、綿棒などで、あまり強くこすったりすることはおすすめできません。
保湿する
赤ちゃんは、皮膚の厚さが大人の半分しかありません。バリア機能も十分ではないので、外からの刺激に対して、非常に弱い状態です。
洗ったり拭いたりするときにゴシゴシこすると、皮膚の表面があれて、すぐにカサカサしたりします。
早い時期から保湿してあげることで、赤ちゃんの肌のバリア機能を高め、肌をよい状態に保つことができます。
スキンケアアイテムの使い分け
保湿用品にはいろいろなタイプがあります。それぞれ特徴がありますので、赤ちゃんの肌の状態や季節に合わせて選んであげましょう。低刺激性のものを。
ローション(化粧水タイプ)
さらっとした使い心地です。梅雨〜夏の汗をかきやすい季節には、さっぱりしたものがよいでしょう。
ミルクローション(乳液タイプ)
一般に、化粧水タイプのものより保湿力は高いです。しっとりした使い心地です。
赤ちゃんの肌に負担を与えないよう、のびがよいものが適しています。
クリームタイプ
しっかりした使い心地です。ローションに比べると油分が多いので、保護・保湿力が高いものが多いです。全身に使うには、刺激が少なく、のびのよいものを選びましょう。冬場など、空気の乾燥する季節には、クリーム基材のものでしっかり保湿してあげましょう。
軟こうタイプ
薬などによく使われている基材で、こってりした使い心地です。ベトつく場合もありますが、保護効果は一番高く、外気からカバーしてあげるには適しています。
入浴剤(保湿タイプ)
動きが活発になった赤ちゃんには、入浴剤も便利です。とくにハイハイやつかまり立ちがはじまって、ゆっくりローションなどを塗らせてくれない場合には、試してみるとよいでしょう。 保湿タイプやスキンケアタイプの入浴剤を選んでください。からだが暖まると、かゆみが出ることがありますので、温泉成分の入っている、温泉の素などの入浴剤は避けるようにしましょう。
塗り方
赤ちゃんの肌を観察し、カサカサが気になるところに使うようにします。また、お風呂上がりは水分が蒸発しやすいので、入浴後はすぐに保湿してあげるようにしましょう。
顔
新生児期の赤ちゃんは、頭・ひたい・まゆげのあたりが脂っぽくても、ほっぺや口のまわりはカサカサしています。カサカサに気がついたら、すぐに保湿してあげましょう。