持田ヘルスケア株式会社

助産師に聞く 妊娠後期のQ&A

助産師に聞く 妊娠後期のQ&A

妊娠後期の悩み・不安

出産を間近に控えた妊娠後期は、からだだけでなく、心も不安定になりがちです。
ひとりで抱え込まずに、助産師さんに相談をして残り少ない貴重な妊娠期間を存分に楽しみましょう。

Q.

インフルエンザの予防接種を受けても大丈夫?

妊娠中、インフルエンザの予防接種を受けてもお腹の赤ちゃんに影響はありませんか?
接種後に、副反応があった場合は?
接種を避けたほうが良い時期はありますか
もしインフルエンザにかかってしまったら、どんな影響がありますか?

A.

いよいよ、インフルエンザの流行シーズンが近づいてきましたね。
秋はインフルエンザを予防するための準備期間です。
妊婦さんにとってインフルエンザの予防はとても大切なことです。それは、妊娠によって免疫力が低下していることや肺や心臓の働きが変化していることから、インフルエンザにかかってしまうと、肺炎などの合併症を起こしやすく、重症化しやすいからです。

インフルエンザの一番の予防策はワクチンの接種です。
ワクチン接種の最大の効果は重症化を予防することで、妊婦さんへのワクチン接種はメリットが大きいことが確認されています。また、妊娠全期間を通して極めて危険性が低く、赤ちゃんに悪影響はないという安全性も確認されています。
ワクチン接種をご希望される場合は、かかりつけの産婦人科医に相談をし、12月上旬までに接種しておくことをおすすめします。ワクチン接種後、接種した部分のかゆみ、腫れ、痛みや全身のだるさ、発熱、寒気などの症状が現れることがありますが、通常2〜3日でなくなります。まれに、ワクチン接種直後〜24時間以内にショックや呼吸困難、蕁麻疹などのアレルギー反応を起こすことがあります。その場合は、すぐに病院へ連絡をしましょう。
卵アレルギーがある方は、アレルギー反応を起こす危険性が高いためワクチンの接種は勧めていません。

ワクチン接種をしていても、インフルエンザを100%予防できるというわけではありません。もし、インフルエンザのような症状が出たり、インフルエンザにかかっている人と短時間でも接触した場合は、症状がなくても、インフルエンザに感染している可能性があるので、できるだけ早めに病院を受診しましょう。
その場合、他の妊婦さんへの感染を防ぐために、いきなり受診するのではなく、かかりつけの産婦人科に連絡を取り受診方法を確認してください。ご家族がインフルエンザにかかってしまった場合、できるだけ生活をする部屋を分け、食事も睡眠も別々にしましょう。

病院では、インフルエンザの発症の予防や、症状の悪化を抑えるために抗インフルエンザ薬を処方されることがあります。抗インフルエンザ薬も胎児への悪影響の報告はなく、服用することによるメリットの方が大きいと考えられています。

インフルエンザの予防のために、妊婦さんだけではなく一緒に生活するご家族の協力がとても大切です。ご家族全員で、ワクチン接種だけではなく、うがい・手洗い、マスクの着用、外出を避けるなどの衛生対策、バランスのよい食事や十分な睡眠を取るなどの健康管理を心がけ、予防対策をしっかり行いましょう。

回答いただいた助産師さん

大谷紗弥子さん

  • 聖母病院(東京都新宿区)勤務。
    妊産婦さんやそのご家族が安心して新たな家族を迎えられるようにサポートをするかたわら、妊娠前の女性や妊婦さんへの食育やマタニティヨガを通して、女性のからだづくりにも携わっている。

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