持田ヘルスケア株式会社

スキナベーブ エッセイコンテスト

【第7回】
~ 赤ちゃんとの出会い ~

入選

男女雇用機会均等法!!

岩手県  主婦  32歳

「ええっと・・」返事に詰まってしまった。見ると男の子もいる。分娩台に上がった私に看護師さんが看護実習中の学生さん達をお産に立ち合わせてもいいかと尋ねてきたのだった。初産だし、いままでも妊娠してからも男性の看護師さんに当たったことないし・・などと一瞬にして頭の中をいろんなことが駈け巡ったが、返事をする余裕もなく陣痛と共にお産が始まった。
こうなったら恥ずかしいもなにもない。どうにも我慢できないお腹の波に合わせていきんだり休んだりの長い戦いが始まった。
頼りになるのは自分と周りにいる助産師さん、先生、看護学生さんたちだけ!周りが取ってくれる音頭に必死で呼吸を合わせた。「次いきむとき肩に足をかけて踏ん張って!」助産師さんの声に、言われるまま肩を借りて、えいっと思い切り両足で蹴飛ばした。いきむ合間によく見ると左足は看護実習生の男の子の肩に置かれている。「あら~。。!!」恥ずかしいやら申し訳ないやら、でも取り繕ってる余裕なんてない。
次つぎと陣痛の波が押し寄せてくる。私が肩を蹴っていきむたびに踏ん張って蹴りを受ける看護実習生さんと助産師さん。私と赤ちゃんだけでなくみんなが必死だった。
「頭が出てきてるよ、あと少し!頑張って」と助産師さん。でもそこからが長かった。お願い早く出てきて~!!何度いきんだかわからない。そして遂に私の赤ちゃんが生まれた!!
一気に痛みから開放されて分娩台の上で我が子の泣き声を聞きながら天井を呆然と見つめる私に、助産師さんたちが優しく声をかけてくれる。「元気な男の子だね」「良いお産だったね」そして必死で私の蹴りを受けてくれた看護学生の男の子は、笑顔で「すごい・・感動した・・」目に涙を浮かべている。その様子に私も我に返って「ありがとう」と言うことができた。ふと見ると先生、助産師さんに助産師さんの卵、看護師さんに看護師さんの卵、と総勢8名のギャラリー。そして私と主役の赤ちゃん。さっきまでの修羅場はどこへやら、暖かな幸せムードと笑顔が分娩室を包んでいた。
おそらくこんなにたくさんの人に見守られたお産は珍しいんじゃないかしら。私たち、たくさんの人の力を借りて今ここにいる。
あのときの看護学生さんや助産師の卵さんたちは今ごろきっと立派な看護師、助産師さんになっているに違いない。
私にとって初の男性看護師さんはお産の場で力を発揮してくれた。とても頼りになったし、夫と離れたお産だった私には立会いもなく、先生や助産師さん看護師さんの大勢のギャラリーが心強かった。多くの人の支えを感じたお産だった。皆さんにとても感謝している。それにしても肩、痛かったろうな~。。
息子はいま9ヶ月。伝い歩きを始めた君ももしかしたら将来は看護師さんになったりして!?男性看護師さんが頼りになるってよく知ってるもんね、私たち。
我が子の成長と若者達の活躍を願いつつ今日も育児に奮闘中。今日も明日もあさっても、君の成長に驚きと喜びの毎日。これからもよろしくね、MYベビー!!

ページの先頭へ

電話をかけて相談・問い合わせる

お問い合わせ 0120-01-5050
(9:00~17:40 土、日、祝日、会社休日を除く)

PCサイトを表示する