持田ヘルスケア株式会社

スキナベーブ エッセイコンテスト

【第6回】
~ 赤ちゃんが教えてくれた喜び ~

入選

甥の手紙

【一般部門】 愛知県  会社員  35歳

私は二人姉妹で、
今の実家には姉家族が両親と同居しています。
私が独身で実家にいた頃、姉が妊娠し、
我が家に家族が増えました。
甥の誕生です。
当時 私は姉の陣痛が始まったと聞き、急いで病院にかけつけ、
分娩室で初めて甥と出会いました。
産まれたばかりの赤ちゃんなのに、私の人差し指をぎゅっと握り締めてくれた事を今でも昨日の事のように覚えています。
姉は一年の育児休暇をとり、職場復帰した為、
家族皆が協力しあい、
子育てをしなければならない為、私も保育園の送迎に行ったり、
発熱時は有休をとって面倒みたり、姉の二人目の出産・産後時は
母代わりの様な状態でした。
そんな甥がもう小学5年生。(甥の)弟は小学3年生です。
私は4年前に結婚し、(実家を離れ、)長男を出産しました。
私も一年の育児休暇取得後、職場復帰したものの、
主人が単身赴任することになり、母子生活がスタートしました。
働きながらの母子生活は思ったより大変と思っていた矢先、
二人目を妊娠しました。
長男の時もそうだったのですが、
私の場合、つわりが7ヶ月位まで続き、
体重も7キロ近く痩せてしまって、
休業診断書が出されてしまう為、
2歳になった長男を連れ、実家に息子の面倒をお願いすることが
多くなりました。
甥は本当によく面倒をみてくれて、
数年前は私がこの子の面倒をみていたのに、
今では私の息子を面倒みてくれてるんだなぁと。
妊娠5ヶ月目の戌の日の帯祝いを実家で行ってもらうことになり、
そのお祝いの席で、甥が突然皆の前で手紙を読んでくれました。
「帯祝いおめでとう!
今度はどんな子が生ま
れるかな?晃明(コウメイ)みたい
にあばれんぼうかな?
それともおとなしいかな?
両方あばれんぼうだと
美紀姉ちゃんだけじゃ
キツイかもしれないね。
そういうときは家に連
れてきてください。
面倒みます。僕はいつ
でも待っています。
そしておめでとう!」
私は胸があつくなり、涙がとまりませんでした。
こんな風に人をおもいやれる甥に育ってくれたこと。
そういう子育てをしてきた姉夫婦や両親。
そんなあたたかい家庭に生まれてきた私。
そしてこれから産まれてくるもう一人の命。
今、このときがとても幸せです。

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