【第12回】
~ 赤ちゃんへの手紙 ~
入選
日本一美しい言葉
静岡県 会社員 男性 35歳
平成23年4月末今まで生きてきた中で最高に嬉しいNEWSがママから届いた。
その時の光景は今でもはっきり覚えていて、それはパパが仕事中に突然やってきた。
プライベートの電話なので会社の外で取ると、ママから「妊娠しているみたい」との少し不安そうな声が聞こえた。その声に一瞬動揺しながらも次の瞬間とてつもない喜びが背中から震えるように私を襲うと同時に「そうか!本当に良かった!すぐに両親に報告しよう」と言葉を繋げていた。その喜んだ表現にママも安心したのか「うん!!」と今まで聞いてきた中で最高に元気な声で返してくれた(しかも予定日はめでたい事に1月1日)。これはママには伝えていない事だけど、この電話を切った後に興奮して何故か会社の事務所脇を全力疾走!33歳の体は全力疾走の動きに耐えられず足首捻挫・・・。
母子共に健康状態は良好のまま時は流れ、まさに予定日通り平成24年元旦その時はやって来きました。
陣痛と戦うこと19時間57分待望の3,054gの天使が誕生。
「オギャー!オギャー!」助産師さんから「元気なかわいい女の子です」。それと同時に出産に立ち会っていた34歳になったパパも初めて女性の前で号泣に次ぐ号泣「ママ本当に頑張ったね!」。この20時間弱の時間にはあまりにもいろいろなドラマがあり今回伝え切る事ができませんが、ただ一つこれは娘ではなく、これから父親になるお父さん方へメッセージです。
「出産には立ち会うべし!!以上!」
それから半年が過ぎ、もうすぐ歩こうかというところまでに成長した。
とにかくかわいい!何度娘を食べてしまいそうになった事か。麦茶をひっくり返されたり、鼻の穴に指を突っ込まれたり、やることなすこと全部かわいい!!うんちまみれでもかわいい!!!ただ少ない髪の毛を引っ張られた時だけは悲しくなるけど・・・。でもやっぱりかわい過ぎる!!!!
泣き止まないときもちょっと悲しくなる。ママがうらやましい。パパもおっぱいが出たらなと何度思ったことか。実際にパパのおっぱいを飲ませようとしたが、ふと我に返り自粛。ひっくり返って頭を打って泣いたり、熱を出して苦しんだり、心配なことはかなり増えた。でもそれ以上に楽しみ・喜び・幸せが毎日山のようにやってくる。
そんな毎日が送れるのもママがパパを支えてくれているからなんだよ。家事・育児だけでも大変なのに仕事で失敗して落ち込んで帰るとすぐに察知してくれて、会社の同僚や地元の友人では決して出来ない絶妙な言葉を絶妙なタイミングで投げかけてきてくれる。 それから、ごく稀に育児のことでママにきつくしかられることがある。それは、パパの育児に関する勉強不足でね。赤ちゃんには危険がいっぱいあるって知らなかったから。
パパにもママにもすごく愛されているよ。
30年後いや20年後、そんなママのような女性に育ってくれたら嬉しいな。
ママと娘に今伝えたい言葉はただ一つ、日本語で一番美しい言葉を送ります。
「あ・り・が・と・う」
あっ!最後に一つ忘れてた!!もう少し大きくなったらママにお願いしてほしい事があるんだ。お小遣い少し増やしてあげてって頼んでみてね。
パパより