さあ、お風呂に入ろう
ベビーバスから大きなおふろへ
まずは今までと違う準備から
赤ちゃんを毎日おふろに入れるのは重労働だけれど、赤ちゃんとの絶好のスキンシップの場でもあります。ラクチンで快適で楽しいおふろタイムのためのテクニックをまとめてみました。
浴槽をきれいに洗って新しいお湯を入れる
まだまだ抵抗力の弱い赤ちゃんのために、浴槽は毎回きれいに洗い、洗浄剤が残らないよう、しっかり流します。
お湯は足し湯をしたり、追い炊きをしたりせずに、新しく換えましょう。また、お湯につかる前に赤ちゃんのおしりだけ先にさっと洗うようにします。
危ないものは赤ちゃんの手の届かないところへ
赤ちゃんの成長ぶりは目を見張るほど早いもの。昨日できなかったことを、翌日、平然とやっていたりします。
大人がシャンプーをしている間など、一瞬、目を離した隙に赤ちゃんが危険なものに手を伸ばすことも。浴室をよく見回して、カミソリやせっけん、シャンプー、リンスや入浴剤などは、赤ちゃんの手の届かないところへ置きましょう。
お湯の温度は大人がぬるめに感じるくらい
赤ちゃんはからだが温まりやすいので、お湯が熱すぎたり長く入れすぎたりすると疲れてしまいます。お湯の温度は大人が少しぬるめに感じる程度で夏は38度、冬は40度くらいが適温。入浴は10~15分くらいで手早く切り上げるようにしましょう。新陳代謝が活発で、オムツでおしりも汚れやすい赤ちゃん。入浴はからだを温めることよりも、皮膚を清潔にしてあげることがいちばんの目的です。
おふろのフタはあらかじめ開けておく
入浴する前に浴室の壁に向かって熱いシャワーをかけたり、早めに浴槽のフタを開けておくと湯気で浴室が暖まります。換気扇も、つけっぱなしだと浴室の温度が下がってしまうので、止めておきましょう。特に冬は浴室や脱衣所との温度差にも気を配りましょう。
立て抱きにして少しずつ?
様子を見ながら入浴しましょう
浴室という今まで来たことのない世界に連れてこられたことや、大人の緊張ぶりなど、いつもと何かが違うことは赤ちゃんも敏感に感じ取っています。こわい思いでおふろ嫌いにさせないためには、最初が肝心。お湯に入るときは首や腰を支えながら、立て抱きにして足からゆっくりと少しずつ入りましょう。また、浴室は狭くて気密性が高いので、のぼせないよう赤ちゃんの様子を見ながら入浴しましょう。ベビーバス時代に使っていた沐浴布を握らせておくと安心する赤ちゃんもいるようです。
みんなどうやっておふろに入れているの?
うちの「ふろテク」大公開
思い切って台所でキレイキレイ
パパがいないときは台所のシンクにベビーバスを置いてお湯を入れます。準備も簡単で、まわりにお湯が飛び散っても平気。お湯を入れた重いベビーバスを持ち運ぶ面倒もないので、腰にも負担がかかりませんよ。
(東京都 大橋圭子さん)
収納ケースをバスチェアの代わりに
おすわりができるようになった赤ちゃんでも、滑りやすいおふろ場にひとりで座らせておくのは心配。小さめの収納ケースに少し(深さ5cmくらい)お湯を入れ、その中におすわりさせておもちゃで遊ばせて、その間にわたしがからだを洗っています。
(千葉県 伊藤真由美さん)
ひとりベビーキャリーに乗せて脱衣所に
子どもふたりをおふろに入れるときは、脱衣所にベビーキャリーを用意して下の子(6ヶ月)をバスタオルにくるみ寝かせておきます。私と上の子(2歳)が先におふろに入り、私たちの姿が見えるように扉を開けたまま、まずは私たちがからだを洗ってしまいます。洗い終わったらそのまま上の子はおふろで遊ばせておき、次は下の子を入浴させ、終わったらまたバスタオルでくるんでベビーキャリーに。
(東京都 鈴木敦子さん)
市販のウレタンマットを敷いて
おすわりができない下の子(4ヶ月)を寝かせておけるようなおふろマットを探していたのですが、ちょうどいい大きさがみつかりませんでした。そこで、おもちゃ売り場にあるピースをつなぎ合わせていくウレタン素材のマットを買いました。これなら子どもの成長に合わせて大きさを調整できるし、汚れたらその部分だけ新しいものに取り換えることもできます。ピースは動物や魚の形になっているので、お姉ちゃん(2歳)のおふろ用おもちゃとしても活躍しています。
(神奈川県 村上真澄さん)
とにかく「手早く」がカギ!
市販の便利グッズを味方につける
使いやすくてすみずみまで洗える
「ミトン型タオル」
手のひらで洗ってあげているような使い心地なので、首やわきの下などすみずみまで簡単に洗うことができます。クマさんやかえるさんの顔がついているパペットタイプもあり、おふろ嫌いの子も楽しいバスタイムが過ごせそうです。手づくりも簡単にできます。
よちよち逃げる赤ちゃんに
「バスポンチョ」
裸で逃げ回るようになった赤ちゃんには、タオル地のポンチョが便利です。水気を軽く拭いて頭からポンチョをサッとかぶせ、汗が引いたらパジャマに着替えましょう。
ママの湯冷め防止に一役
「バスローブ」
赤ちゃんのからだを拭いて、服を着せたり、湯冷ましをのませたりと、おふろ上がりのママは大忙し。とりあえず、バスローブをぱっと羽織ってから赤ちゃんのお世話を。ママの湯冷め防止にもなります。
浴室で一度からだを拭いてから
上がりましょう
浴室と脱衣所では温度差があります。お湯から上がったら浴室から出る前にバスタオルでさっとからだや頭を拭き、脱衣所でもう一度拭くようにしましょう。浴室内で水滴を拭いておくと、からだの冷えがかなり違います。
1枚あると便利な正方形のバスタオル
正方形の大判タイプは対角線上に赤ちゃんを置くと四方から拭くことができて便利。月齢の低い赤ちゃんには、長方形のバスタオルよりおすすめです。
汗が引いてから 服を着せてあげて
湯冷めをしないようにとすぐ服を着せたり、パジャマの上にもう1枚はおらせたりしていませんか。新陳代謝のいい赤ちゃんはとっても汗かき、おふろ上がりはなおさらです。汗が引いてからパジャマを着せてあげてください。また、パジャマの中にガーゼを1枚入れておけば、汗を吸ってくれるのでパジャマを着替える必要もありません。
湯上がりには水分補給をしっかりと
おふろ上がりにのどが渇くのは大人も赤ちゃんも同じ。赤ちゃんは汗をかきやすいので、そのぶん水分補給を忘れずにしてあげましょう。ただし、大人と違って冷蔵庫でキンキンに冷えている飲み物は刺激が強すぎます。母乳や室温に戻したりんごジュースなど、おなかにやさしいものをあげてください。
監修/鈴木みゆき
構成・文/財前葉子
イラスト/池田須香子
赤ちゃんとママ増刊号 「さあ、おふろに入ろう!」
<株式会社赤ちゃんとママ社> 平成13年7月26日発行より
●赤ちゃんとママのホームページへ
http://www.akamama.co.jp