助産師に聞く 妊娠後期のQ&A
妊娠後期の悩み・不安
出産を間近に控えた妊娠後期は、からだだけでなく、心も不安定になりがちです。
ひとりで抱え込まずに、助産師さんに相談をして残り少ない貴重な妊娠期間を存分に楽しみましょう。
Q.
授乳中にママが風邪やインフルエンザなどに感染した場合、母乳から赤ちゃんへ感染するのでしょうか？
母乳は与えないほうがいいのでしょうか？
また、新生児～乳児の時期にママが何かに感染した場合の対処法を教えてください。（にこにこさん 30歳）
回答者：助産師 山本智美さん
A.
新型インフルエンザのニュースが連日流れると心配になりますね。
感染の経路は大きく分けると、次の3つがあります。
1．接触感染
2．飛沫感染
3．空気感染
インフルエンザなどは、接触感染となります。
そして母乳は血液からできていますので、風邪やインフルエンザなどのウィルスは問題ないと考えます。今騒がしている新型インフルエンザも母乳は大丈夫と言われています。
むしろ、母乳からではなく直接濃厚に接触することで、移る可能性があります。
赤ちゃんに接する前には手を洗い、マスクを着用したり、接触中はできるだけ咳をしないように努力することをおすすめします。可能な限り部屋を別にするなど工夫しましょう。
薬は母乳に移行するので、薬を処方してもらうときには母乳をあげていることを伝えて下さい。
いずれにせよ、お母さんが倒れては赤ちゃんのお世話はできません。普段から、バランスよい食事をとり、手洗いうがいなどを励行して体力をつけることが大切です。
回答いただいた助産師さん
山本智美さん
聖母病院（東京都新宿区）勤務。
妊婦さんたちを安心に導くかたわら、高校生の性教育にも携わっている。いつも妊婦さんの気持ちを大切に、優しく、ときには厳しくコミュニケーションしている。
