胎動を感じる前から、赤ちゃんは元気に動いています。
【監修】赤川クリニック院長 赤川 元 先生
胎動を感じ始めるのは早くても5ヶ月頃です。
でも、その前から、心臓は動き、器官ができ、赤ちゃんは元気に動いています。
つわりも、ママが妊娠に気づく前に、「ここにいるよ〜」と赤ちゃんが教えてくれているのかもしれませんね。おなかの中の赤ちゃんは、直接目にすることはできませんが、このコンテンツで、すくすくと育っていく生命を感じていただければと思います。
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※動画の一切の転載を禁じております。
※赤ちゃんの成長や出やすい症状などには個人差があります。
記載内容は参考としてご覧下さい。
初期 1〜4ヶ月
受精してから、胎盤がほぼ完成するまでの時期。生理の遅れやつわりなど体調の変化で妊娠に気づき、不安になることもあります。自分なりのリラックスできる方法を見つけて、心身の緊張を取り除きましょう。
1ヶ月(0週〜3週)
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※赤ちゃんの成長や出やすい症状などには個人差があります。記載内容は参考としてご覧下さい。
- でやすい症状
- ・つわり
- 定期健診
- 4週間に1回
2ヶ月(4週〜7週)
- 赤ちゃんの状態
-
【体重】~4g
4週後半頃から、子宮の中に赤ちゃんの入っている袋「胎のう」が見えるようになる。5週後半~6週前半、3~5mmの胎芽(8週以内の胎児)が見えてくる。6週以降になると、心臓が確認できることが多い。各臓器の基本が作られ始める。
- ママのからだ
- 生理の遅れやつわりで、妊娠に気づく頃。
- でやすい症状
- ・つわり ・眠気 ・便秘
- 定期健診
- 4週間に1回
3ヶ月(8週〜11週)
- 赤ちゃんの状態
-
【身長】~40mm
【体重】~約20g8週頃はほぼ半分が頭部、8週後半から少しずつ手足がわかるようになる。胴体や手足が発達して3頭身になり、11~12週頃になると、目や鼻の形も見えやすくなる。
- ママのからだ
-
【子宮の大きさ】握りこぶしぐらい
妊娠~出産に伴うさまざまな不安のため、ストレスがたまりやすい時期。
- でやすい症状
- ・つわり ・眠気 ・便秘
・トイレが近くなる - 気をつけたいポイント
- 妊娠届けを出し、母子手帳をもらう。
つわりが重いときは、適度に気分転換を。 - 定期健診
- 4週間に1回
4ヶ月(12週〜15週)
- 赤ちゃんの状態
-
【身長】約49~83mm
【体重】~約100g
【頭の横幅】~約3cm内臓・手足などの各器官がほぼ完成。味覚や嗅覚も発達。
- ママのからだ
-
【子宮の大きさ】赤ちゃんの頭ぐらい
胎盤が完成。つわりがおさまり、おなかがふくらみ始める。
- でやすい症状
- ・つわり ・眠気 ・便秘
・トイレが近くなる - 気をつけたいポイント
- 食欲が戻ってきたら、体重管理を始めましょう。
- 定期健診
- 4週間に1回
中期 5〜7ヶ月
胎盤がほぼ完成し、いわゆる「安定期」に入ります。おなかもまだ軽く、動きやすい時期ですが、無理しすぎないよう体調管理には気をつけて。つわりがおさまり、食欲も出てきますので、体重管理にも注意が必要です。
5ヶ月(16週〜19週)
- 赤ちゃんの状態
-
【身長】約25cm
【体重】~約250g
【頭の横幅】~約4cm心音を外からでも聞くことができるようになる。前頭葉や神経が発達し、自分の意思で手足を動かすようになる。
- ママのからだ
-
【子宮の大きさ】大人の頭ぐらい
おなかが目立ち始め、妊婦らしい体つきに。早い人は胎動を感じる。
- でやすい症状
- ・つわり ・眠気 ・足のつり
・腰痛 ・トイレが近くなる - 気をつけたいポイント
- 食欲が出て体重が増えやすい時期。体重管理に気をつけて。
1)食事はゆっくり、よくかんで。
2)夕食は7時代に。
3)マタニティエクササイズを始めましょう。 - 定期健診
- 4週間に1回
6ヶ月(20週〜23週)
- 赤ちゃんの状態
-
【身長】約25~30cm
【体重】約300~600g
【頭の横幅】~約5.5cm元気いっぱい動き回るようになる。表情が豊かになる。性別も確認できるようになる。
- ママのからだ
-
【子宮の大きさ】子宮底がおへそ近くに
ほとんどの人が胎動をはっきり頻繁に感じられるようになる。
- でやすい症状
- ・腰痛 ・足のつり ・貧血
- 気をつけたいポイント
- 妊娠生活に慣れて、無理しがちな時期。体調チェックに気をつけて。
母親学級に参加して、ママ友達を作りましょう。 - 定期健診
- 4週間に1回
7ヶ月(24週〜27週)
- 赤ちゃんの状態
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【身長】約30~35cm
【体重】約600~1,000g
【頭の横幅】~約6.7cmますます活発に動く時期。大脳皮質が発達し、音の判別や光も感じるように。聞きなれた音のパターンを記憶できる。
- ママのからだ
-
【子宮の大きさ】子宮底がおへそより上に
足のむくみや静脈瘤が出やすくなる。急におなかが大きくなると、妊娠線ができることもあるので、予防をはじめましょう。
- でやすい症状
- ・腰痛 ・足のつり ・貧血
- 気をつけたいポイント
- おなかもまだ軽く、いちばん過ごしやすい時期。両親学級を受講しましょう。
美容室などに行くのもこの時期がおすすめ。 - 定期健診
- 2週間に1回以上
末期 8〜10ヶ月
ママの体も、赤ちゃんも、いつ生まれてもよいよう準備を整える時期。この時期になると、万が一早産しても、生存率はかなり高くなります。入院グッズの準備や、連絡先リストなどを作り、出産に備えましょう。
8ヶ月(28週〜31週)
- 赤ちゃんの状態
-
【身長】約35~40cm
【体重】約1,000~1,800g
【頭の横幅】~約7.7cm内臓の機能や体つきはほぼ新生児に近づく。もしも生まれてきても対外生活できるほど成長。性別も確認できる。
- ママのからだ
-
【子宮の大きさ】子宮底がみぞおち近くに
30週くらいになると、とくに昼過ぎから足のむくみが出やすくなる。動悸・息切れや、妊娠高血圧症候群も出やすい時期。
- でやすい症状
- ・腰痛 ・貧血 ・尿漏れ
- 気をつけたいポイント
- 30週くらいから、おなかが張りはじめる。張りが気になったら少し休んだり、心配なときは主治医に相談を。おなかで足元がみえにくくなるので、歩くときは注意して。
- 定期健診
- 2週間に1回以上
9ヶ月(32週〜35週)
- 赤ちゃんの状態
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【身長】約40~45cm
【体重】約1,800~2,300g
【頭の横幅】~約8.5cm肺呼吸の準備完了。生まれても生存の確率はかなり高い。
- ママのからだ
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【子宮の大きさ】子宮底はみぞおちまで
子宮が大きくなり、食欲不振や足腰への負担などいろいろな影響が。前かがみも困難に。
- でやすい症状
- ・腰痛 ・貧血 ・尿漏れ
- 気をつけたいポイント
- 仕事を持っている人は分娩予定日の6週間前から産前休暇に。入院グッズや赤ちゃんスペースの準備。外出時は保険証や母子手帳、診察券などを携帯して。
- 定期健診
- 2週間に1回以上
10ヶ月(36週〜39週)
- 赤ちゃんの状態
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【身長】約45~50cm
【体重】約2,500~3,000g
【頭の横幅】~約9cm器官や骨格もしっかり成熟し、生まれるとすぐに産声をあげ、自分で呼吸できるように。
- ママのからだ
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【子宮の大きさ】子宮底はみぞおちまで
子宮が少し下がり、胸や胃は楽に。赤ちゃんの頭が骨盤の中に入ると、大きな胎動が少なくなることもあるが、生まれるまでよく動く。
- でやすい症状
- ・腰痛 ・貧血 ・尿漏れ
- 気をつけたいポイント
- いつお産がきてもいいよう、体調管理と入院グッズの再チェック。
家族やタクシー会社などの連絡先リストは目立つ場所に。 - 定期健診
- 毎週1回、予定日を過ぎたら、施設にもよるが、40週代は2日に1回、41週以降は毎日。
先生紹介
赤川クリニック院長
赤川 元Akagawa Gen
昭和31年生まれ。昭和62年帝京大学医学部卒業。
埼玉県上尾中央総合病院、西新井病院産婦人科勤務。
その後、産婦人科医の父が昭和27年に開業した赤川医院を継承。
平成7年より、赤川クリニックを開設し、分娩を中心に扱う。
日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本乳癌学会認定医、日本乳癌検診学会認定医及び評議員、日本産婦人科乳癌学会認定医。